運動前にスタティック(静的)ストレッチは逆効果なのか?

筋肉は、ゴムのように伸びたり、縮んだりという動きを繰り返しています。

このゴムのような筋肉に対して、運動前にじっくりと伸ばすスタティック

ストレッチをかけたとします。こうしてリラックスして弛緩した筋肉は、

例えると伸びきったゴムです。

この状態で激しい収縮運動を行うと、収縮力が鈍り身体がうまく反応しにくく

なったり、急激な収縮力により筋が損傷する可能性も高くなります。

このように運動前にスタティック(静的)ストレッチをすることで筋出力が低下

するという論文があるため、現在では運動前にスタティックストレッチは

しないほうがいいという考え方が主流になっています。

しかし、実はその一方で、スタティックストレッチをした後に、筋収縮を

加えれば筋力低下に対する問題は解決できるという論文もあるのです。

他にも、運動前に行うストレッチの種類とケガの発生率は比例しないという

報告もあり、必ずしも運動前のスタティックストレッチが運動の妨げになる

とは限りません。

あまりに短縮した筋肉がある場合、その筋肉が運動のブレーキとなって

他の部位にストレスがかかるという報告があり、スタティックストレッチを

することも適切と考えられているわけです。

そのため、パワーリフターが競技大会でバーベルを挙げる直前に

スタティックストレッチをすることは筋力低下が起こるため避けるべきですが

一般的なフィットネス参加者が運動前にスタティックストレッチをしても

問題ないと思いますし、筋トレをするにしてもよほど重さを求めている

わけでなければ、運動前にストレッチしても問題はないでしょう。

このように論文をみるとそれが正解と考えてしまう人は多いのですが、

1つの論文を鵜呑みにしてしまうのではなく、より深く考察していく必要

があります。最終的には、自分にあったものを取り入れていくべきで、

状況や個々にあったストレッチをするのが最適になります。

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